さらなる成長に向けての戦略思考

これまでは主に、競合と差別化することで、市場で競争優位に立つ手法を中心に見てきました。企業は市場の競争に勝つことは勿論ですが、ゴーイング・コンサーンとして、常に既存エリアを深堀してさらに市場浸透してシェアの拡大を図ること、新たな分野への成長を図ることも考えていかなければなりません。

 

(1)自社を成長させる4つの方向性

 この4つの方向性を探る時、商品・サービスと市場(顧客)の2軸を取り、それぞれを既

孫と新規にわけると4つの象限が出来上がります。市場浸透、市場開発、製品開発、多角

化の4つです。

市場浸透戦略は既存の市場で既存の製品をさらに浸透させる戦略で、マーケットシェア

の拡大を意味します。市場開発戦略は国内の市場から輸出市場に向けるような新しい市場に対して既存製品を浸透させ、売上の増大を図る戦略です。製品開発戦略は既存の市場において、新しい製品を開発投入する戦略であす。多角化戦略は新市場において新しい製品を展開する戦略で、何かこれまでの関係で新分野へ出る関連多角化と全く関係のない新分野へ出る非関連多角化の二つがあります。

 

(2)成長を思考する16のポイント

<市場浸透戦略> ①既存顧客の購買量増加

②競合の顧客の自社への鞍替え

③業界内で当社を知らない顧客への認知

④既存顧客の新ニーズ掘り起し

<市場開発戦略> ①当社製使用可能な新市場

②成長している異業種の業界

③当社が進出していない市場

④可能性のある新たな使用者

<製品開発戦略> ①既存顧客は当社以外から何を購入しているか

②既存顧客の「困りごと」は何か

③自社商品の周辺で提供可能なものは?

④関連購買を促す仕組み

<関連多角化>  ①商品の新たな機能での新市場

②商品の機能を追加しての新市場

③遊休設備を活用しての新市場

④既存設備を活用しての新市場