フリーキャッシュフローの最大化

メールマガジン102号で示した実体利益とは、どのようなものでしょうか。実体利益(フリーキャッシュフロー)とは本当に会社が手にした利益のことで以下のようにして求められます。

 

(1)損益計算書の税引き前当期利益

(2)減価償却費や未払費用など現金で支払っていない費用

(3)支払利息

(4)運転資金の増加額

(5)設備投資額(投資キャッシュフロー)

(6)支払税金

 

<計算式>

(1)+(2)+(3)-(4)-(5)-(6)

 

企業活動においてキャッシュ(現金)が重要とされる理由は、企業は売上を現金の形で回収して初めて利益を実現できるからであり、新たな投資を実行して持続的な成長を図るにはキャッシュ(現金)が不可欠だからです。街角の商店でものを買うのに必要なのは現金であり、会計上の利益を示す書類ではありません。そしてキャッシュの中でも、本来の事業活動から発生するキャッシュの流れのうち、成長維持のために必要な投資を行った後に残るキャッシュであるフリーキャッシュフローが企業価値を高める原動力となるのです。

 

つまり、フリーキャッシュフローの最大化こそが経営の目標であるべきです。