リーダー(2)同質化戦略

同質化戦略とは、チャレンジャーが行う差別化戦略の意味がないように同質化していくリーダーの戦略です。同質化戦略には、「完全同質化」と「改善同質化」があります。完全同質化とは、リーダーが下位企業とまったく同じ商品を同じ価格で提供する戦略でポカリスウェットに対するコカコーラのアクエリアスの例があり、改善同質化とは、上位企業が下位企業の商品を十分に研究し、少し改善・改良して発売する戦略で、録画をしやすくしたり、ディスプレーを見やすくしたりするような例で、昔の松下電器が「マネした電器」とよばれたほど得意とした戦略です。

市場で首位を保っているリーダーがチャレンジャーの追い上げを阻止するために必ず取る戦略ですが、ゼロックス対キヤノンやキリンビール対アサヒビールに見られるとおり、同質化戦略を採らないか、あるいは採っても機能しないためにチャレンジャーに首位の座を明け渡す結果となっています。これらの例を見るまでもなく、「顧客」を向いていない企業がただ、同質化戦略を採っても機能しないのです。

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