PPM
企業が成長するためには、成長製品・成長事業に経営資源を集中投入する一方、衰退製品・衰退事業から経営資源を引き上げる必要があります。製品ポートフォリオ(PPM=Product Portfolio Management)は、製品・事業の資源展開を考えるうえで、有効な手法です。
①問題児:高成長の市場にあってシェアの低い事業です。将来が楽しみである反面、リスクがある事業で、シェアを高めて花形にするために集中的に資源投入するか縮小撤退するかを判断しますが、資源を投入するか否かは市場見通しと自社の競争力の判断によります。
②花形:高成長の市場にあって高いシェアを持つ事業です。収入は多いが成長市場でシェアを維持するための支出が必要なのでキャッシュの純創出は大きくない。やがて成長が止まるので金のなる木になります。
③金のなる木;成長が止まった成熟市場で高いシェアを持つ事業です。市場シェア維持のための資金投入は少なく、安定的なキャッシュの流入が期待できます。長期的にはこの事業は衰退するので、ここで得たキャッシュを他の事業に投入することになります。
④負け犬:低成長率・低シェアの事業で、この事業で利益を上げるのは難しく、課題はいかにロスを少なく撤退するかにあります。