市場優位に立つ2次機能による差別化
あらゆるものが不足していた過去における大量生産大量販売の時代には、同じものをできる限り低コストで作り大量に販売する必要がありました。しかし、お客様のニーズが多様化し、その個々のニーズに対応しなければならない現代においては、同じものを大量につくり大量に販売することは不可能です。
現代の経営における中心は、あくまでお客様にあり、マーケティングの手法も、自社の製品を売る「製品志向」から、お客様が必要とするものを提供する「顧客志向」へと大きく転換しています。
顧客志向の事業を展開するには、多様化したお客様の個々のニーズに対応しないと事業は成り立ちません。そのためには、ターゲットとするお客様を明確にし、そのお客様が持つ真のニーズである「不」を引き出し、その「不」を解決する仕組みを創り上げて顧客満足を得た事業展開することが必須です。
その顧客が持つ「不」を解決する仕組みが「2次機能」です。この2次機能を仕組みに取り入れた経営で顧客のニーズを満たし、競合他社と完全に差別化して競争優位に立つのが差別化戦略です。
差別化戦略とは、ターゲット顧客を明確にした上で、「自社の1次機能+顧客の「不」を解決する2次機能」を組み合わせた戦略です。今の時代、差別化のない戦略は成り立たない、と言っても過言ではないでしょう。